放射線物理学
•ラジウムの分離に成功したフランスの物理学者キュリー夫人は1930年ノーベル賞受賞し、ラジウム、ポロニウムなどさらに強い放射能を出す元素を発見した。
•α、β、γ線の名付け親イギリスの物理学者Eラザフォード博士は1908年ノーベル賞受賞。
•アイソトープ(同位体)とは、陽子と電子からなるもの。
•放射線を出すものを放射線同位体という。放射線同位体という。これを多く含むものを放射線物質という。放つ光線を放射線、放つ能力を放射能という。
•電磁波の種類
波長が長い→波長が短い
電波、赤外線、可視光線、紫外線、X線、γ線
•放射線の種類三つ
- 電磁波放射線:原子核の外からできるX線、原子核からできるγ線
- 荷電粒子放射線:原子核からでる電子β線、原子核からでるヘリウムの原子核α線。加速器で作られる電子線。
3. 中性子放射線:電子を持っていない中性子線
•放射線の単位(MKS単位系)
1. 照射線量の単位はC/kg(クローンマイクロキログラム)
2. 被曝量の単位はGy(グレイ)
3. 等価線量の単位はSv(シーベルト)
•X線の発生p10
X線管の構造は、硬質ガラスの真空管の陰極にフィラメント(タングステン)をおき、回転する陽極に重金属(タングステン、乳房撮影はモリブデン)の焦点がる。
フィラメントを加熱すると、表面から熱電子が出る。電子を高圧照射して、ターゲットに衝突させ、電子エネルギーのX線が発生する。
X線管球の照射面積を変えられる多重絞り(コリメーター)が付いている。X線の中心を決定し、散乱線を減少させ、患者の被曝と現象と画像の質を高める事ができる。
•X線の種類p11
連続X線:加速電子はターゲット原子核の強いクローン場の影響を受けて、制動を受け強く曲げられ、その運動エネルギーを失い、この運動エネルギーがX線として照射される。
特性X線:電子がターゲットの中の原子のK殻、L殻などの軌道電子と衝突し、その結果軌道電子を原子の外に放出して軌道電子の再配備が行われるときに発生する。eg.乳房撮影
•X線と物質の相互作用p11
物質に電子を衝突させると、入射電子は運動エネルギーの一部または全部を失う。
①入射電子と物質中の軌道電子との相互作用、電離、励起
②入射電子と原子核の相互作用、制動放射
光電効果:入射X線が、物質中の原子の軌道電子に衝突し、持っているエネルギーをすべて軌道電子に与えて光子自身は消滅する。軌道電子を原子の外に放出する現象を光電効果という。
コンプトン効果:X線エネルギーがあまりに大きいため、X線が当たった電子はエネルギー状態に関係なく、どんな電子でも軌道から弾き飛ばされる。それでもまだエネルギーが残っているため一緒により低いエネルギーの(波長の長い)X線が出てしまう。こうして出た低いエネルギーのX線を散乱線といい、こうしたX線吸収の仕方をコンプトン効果という。
コヒーレント散乱:入射X線光子が、物質中の自由電子の近くを通るとき、その電子を共鳴振動させ入射X線光子と同じ振動数を持つX線光子を放出することがある。これをコヒーレントまたはトムソン散乱ともいう。
•増感紙とグリッド
増感紙は、X線がフィルムに当たって感光しやすいような蛍光塗料をフィルムの背面に密着して作られる。
グリッドは、被写体とフィルムのあいだに位置する。グリッド自体がフィルムに写るのを防ぐため、高速でグリッドの付いた撮影台ををブッキー撮影台という。
•X線透視検査:患者は多少の被曝を受ける。撮影時には呼吸を停止するp13
•骨はX線を吸収するのでフィルムに届かず、フィルムは感光しないので白く写る。他方、空気はX線を吸収せず直進して、フィルム上で強く感光するので黒く写る。
撮影後の写真処理では、現像→定着→水洗い→乾燥とある。
別紙
•1839-1888年、金属に紫外線など当て光電効果が示され光が粒子であると証明された。
•1923年、コンプトンが波長の短い線を物質に当てると波長が長くなって散乱する事を確認。これをコンプトン効果という。